突然目の前に現れたのはオートポリスレーシングコース入り口でした。
 最初は何処かの高速道路入り口料金所かと思いましたが、臭いと建物の風貌でサーキットだと分かりました。 コースからかなり遠いせいか、エンジン音&排気音が聞こえず… 勝手知ったるoceanさんに付いて入り口に並び、駐車場代300円と書いてある看板を見て「安っ!」と思ったのも束の間… 2500円請求されて困惑。 料金所のオネエさんが「今日はアジアンスピードフェスティバル2005日本大会で当日券が1500円で車両駐車代が1000円です♪」と笑顔で言われ… 既に払って入場してしまったoceanさんに取り付く島もなく、2500円(馬刺し1ブロックに匹敵)を支払い入場。 薄っぺらかったけど素敵なパンフレットだったので凄い盛り上がりかと思ったら…ガラガラ。 恐ろしく長いメインストレートの両サイドに設けられているメインスタンドに人影は全く無かった。 2500円も払って入ったのは僕ら2人だけじゃないのか? 

 ピット近くの好きな所に駐車して予選終了間際のananさん操るスポーツエリーゼを応援に行く。 今日&明日で行われるレースカテゴリーは2つで… 豪華パンフレットによれば…
 @Formula BMW Asia 
『BMWモータースポーツの全面的支援の下、2003年からスタートした新シリーズシャーシーはカーボンファイバー、1200ccBMWモーターバイクエンジン、6速、4シリンダー、130馬力、最高速度200km、車重450kg、BMW、F1のハイテクノロジー満載、データロガー付き、F3に引けを取らないハイテク。ドイツシリーズと並んで、アジアシリーズがあり、アジア各国から優秀なドライバーが参加しており、BMWからの奨学金制度もある。タイヤはミシュランを使用。』

 AASIAN TOURING CAR CHAMPIONSHIP (ATCC)
『アジア最大のツーリングカー選手権、歴史も古く、15年以上の歴史がある。SEATC(東南アジアツーリングカー選手権)から発展し現在に至る。1600ccクラスと2000ccクラスに分かれている。FIAのツーリングカーのルールに基づいている。 アジアで人気のある選手権で、今年よりATCC(Asian Touring Car Championship)として新たに生まれかわった。過去にアジアで多くの優秀なドライバーを産出している。タイヤはBFグッドリッジ。』
 
…という感じでワケ分からないくらい凄い事がたくさん書いてあるけど、観客席には誰も居なかった。

 ananさんを応援に行った時は予選終了のチェッカーと同時でした。 メチャメチャ良い音でメインストレートを通過し、クールダウンしてピットに戻ってきたananさんとSエリーゼに挨拶(帽子を取らずに申し訳ありませんでした)しました。 ananさんはこのレースに組み込まれてる中のBMWやポルシェといったスーパーカークラスに参加なさってました。 「決勝は午後2時だから良かったら見て行ってください。」と言われ… 今何時か全然分からなかったけど「是非見させていただきます! 応援します!」と言いつつ、まだ午前11時前と知ってからは…複雑でした。 ananさんにSエリーゼに乗っても良いよと言われたけど、また何かしでかしてもイケナイと思い、コックピットを拝見させていただくだけにしました。 センターシートだけでも興奮するのに、内装から溢れるレース魂がヤル気を挑発します。 「これはワイルド&クールだ!」と思っていたら左側にETCの本体とフロントガラス下にETCのアンテナを発見! クール過ぎるぜっ♪ 確かにananさんやoceanさんのHPで、このSエリーゼが公道を走ってる姿を見てる。 ツーリングもミーティングもこのマシンで参加してる姿には感動です。 考えてみれば高速道路の料金所は左右どちらかだもんね。 センターシートはETCが絶対必要ですよね! マジでイケてる。

 ananさんと喋ってからは、oceanさんにセブン歴30年という還暦を過ぎた方を紹介されました。 恐れ多くて「あいちけんからきちゃいましたほんだでしゅ!」としか緊張して言えなかった。 この時自分がメチャメチャ小さい人間だと思いながら…話せたのは挨拶だけだった。 この方は現在でもananさんと同じレースにBMWのM3クーペで参加されており…カーボンボンネットなどで武装しつつも3点式シートベルトというあたりが、またまたクールでした!

 サーキットギャルっぽい娘は2人いたかな? 個人的には筑波サーキットで目が慣れてるだけに淋しい感じ。 だけど、サーキットでミニスカートはいてるだけで興奮するあたりは…まだまだ若い証拠? それともタダの変態?  高そうなオネエちゃんの横には高そうな車も展示してありました。 あまり興味無かったけど、赤い車にはどうしても興奮するあたりは…まだまだ若い証拠? それともタダのマニア?

 とにかく暑いうえに間が持たなかったので、腹も減ったし何か食べたくてサーキット食堂に向かったら、入り口でoceanさんと遭遇。 oceanさんが「サーキットを1周してみますか?」と笑顔で言うので、僕は心の中で「こんな暑いのに外周を歩くのか? 絶対に嫌だ!」と思ったけど「ぜひ行きましょう!」とoceanさんについて行くとセブンに乗り込むから、僕も606号に乗ろうとしました。 そしたら「僕のセブンで一緒に行きましょう!」と言うので何処まで行くのか分からなかったけど606史上初の助手席体験。 そしたらオートポリスってコースの内側を乗用車で移動できるんですね! もちろん無料。 フォーミュラーの走行は見れなかったけど、シビックやインテグラなど爆音で走ってる姿を間近で見る事ができました。 oceanさんからコースレイアウトを教えていただきましたが… もし僕が走ったら間違い無くエンジン爆発させるか単独クラッシュ必至! 高低差に加えてコーナーのキツさが見て分かるからです。 気持ちとは裏腹に「怖いけど一度走ってみたいですね!」と最初に言いつつも、その後は「やっぱり嫌です!」を連発しました。

 時間はまだ11時ちょい過ぎ。 「決勝見て行きます! 応援します!」と言いながら退屈だったし、腹が減ったので帰っちゃいました。 ananさんゴメンね〜!

 帰りはまたまたワインディング三昧。 しかし公道での運転マナーが良い! ゆっくり走る事の意味も教えていただきました。 空いてる農道ではアクセル踏んで… 普通の道で前に乗用車やトラックがのんびり走っていても追い越さない。 これはチキチキツーリングでも取り入れるべきだと実感しました。 『優しい運転』=『楽しい運転』=『上手い運転』 だと思いました。 
 12時間、高速道路を走りっぱなしでも疲れはなかったけど… 4時間強ワインディングを走ったらヘロヘロ! 随分戻って、途中のドライブインに入って水分補給。 そこでoceanさんが「まだまだ走るか? ラーメン食べて寝るか? 藤原紀香?」と聞かれるので… 「藤原紀香!」と言いたいところを「ラーメン食べて寝る」と白旗を高く挙げてグルングルン振り回しました。 

 あまりの暑さと一般道の車の多さを嫌って、僕らは高速道路でワープ。 湯布院から別府までスイスイスイ〜っと来ちゃいました。 別府ICから市内の渋滞にハマりながらも、水温ギリギリで大砲ラーメンさんに到着。 ラーメンも旨そうだったけど、暑さで喉が渇き…餃子つまみに生ビールが飲みたくて… でも我慢しました。 悔しいぐらいラーメンが熱かったけど、とても美味しかった。 白い素麺みたいな麺がいかにも九州のラーメンだと思いながら美味しく食べました。 スッゲー汗かいた。
 
 大砲ラーメンさんを出てからはoceanさんの家に帰り…606号は帰り支度になるので、腹一杯給油しておきました。 やっぱり1g148円でした。 大汗はoceanさん宅のガレージに着くまで噴出しっぱなし! お互いのBDRを格納し終わると生ビール登場。 606はガツガツした犬のごとく飲み干しました。 旨かったぜーっ♪ ビールサーバー最高! と幸せに浸ってる間もなく今度は温泉に連れて行ってくれました。
 バスタオル等の入った巾着袋を借りて、いざ温泉。 ビバスパ♪ oceanさんの家からは5分くらいで到着。 ぱっと見は古かったけど…実際はもっと古かった。 しかし『昔ながらの温泉』という感じがまた風情があって良い。 泥湯が有名な『別府温泉保養ランド』。 泥はキレイな灰色グでサラサラしている。 湯温もぬるめで気持ちイイ♪ 全身に泥を塗って遊んだり、混浴を楽しんだりしました。 しかし…あまりにも酸が強いので、前日からのウルトラ日焼けにしみて痛い。 日焼け箇所は腕だけなのでなんとか耐える事はできたけど、背中とか日焼けしてたら絶対に入れないと思いました。 泥湯初体験で面白く感動しちゃった。 

 泥湯を楽しんだ後にoceanさんが次の温泉を紹介してくれました。 場所は教えないほうがイイと思うので書かないけど… 秘湯の中の秘湯! 僕の個人的感覚では『始め人間ギャートルズ』の温泉。 凄く凄く細かく書きたいくらい感動的な温泉なんです。 今度来た時は迷わずこの秘湯でくつろぎたいです。 

 なんか…のほほ〜んとした気分で帰って夜の宴会と深夜の帰り道に備え仮眠体制。 「少しでもたくさん寝てください」とoceanさんが生ビールを持ってきてくれた。 中ジョッキで飲む生ビールは毎回毎回「我が家にもビアサーバーを!」と思ってしまう。 午後4時過ぎ… 仮眠。

 お布団に入る頃から温泉の匂いが気になってました。 鼻が壊れてる僕が気になるくらいだから、他の人にはテキメン? 午後6時頃に目が覚めたので、シャワーを借りて髪の先から尻尾の先…じゃなくて足の指の先まで丹念に洗って宴会準備完了。 606号に荷物を積み込んで帰り支度も完了。 正直、この時すっごく淋しかった。 残り数時間で別府を離れなくてはいけないなんて信じられなかったもん。 奥さんの車にそんな気持ちと一緒に乗り込んで近所の居酒屋さんまで送っていただきました。

 居酒屋さんに着くと、昼間オートポリスでお会いしたananさん他数人の方が待っててくださいました。 佐さん御夫婦と、みえみえさんも到着して自己紹介もほどほどにして盛り上がりました。 僕は緊張しまくってたけど…宴会のノリはどこも一緒だ!と気がついてからは炸裂モード。 ananさんもサーキットでお会いした時以上に楽しい方で直ぐに打ち解ける事ができ、皆さん年代も同じくらいで話しが弾みました。 特に大分の佐さんは凄い方で… 頭文字Dの藤原拓海みたいで、誰からも『神様』と呼ばれてる。 それなのに笑える要素がたくさんあって素敵な人でした。 
 職人肌の旦那さんが出す料理も美味しかった。 (順不同) ananさん oceanさん 佐さん御夫婦 ヨッシーさん 小○さん セナパパさん みえみえさん… 本当にありがとうございました。 とても楽しいひと時でした。 忘れません!

 別れ際にananさんから『豊後超七組合』のステッカーをいただきました。 船に乗る前に貼りたかったけど… 帰ってからの楽しみにしました。
 居酒屋さんからoceanさんの家までは佐さんの奥さん運転で送っていただき… 少し休んでから、oceanさん御夫婦と別府港まで一緒に行きました。 って言うか乗船する場所も要領も分からなかったので一緒に来ていただきました。 (最初から最後まで面倒かけっぱなしの606) そして全ての手続きを済ませて、あとは時間がきたら606号を船に積み込むだけというところで…oceanさん御夫婦と別れました。 さっきまで冗談言ったりして盛り上がっていたのに… いま聞こえるのはミミズの鳴き声だけ。 ちょー虚しい! でもたくさんの素敵な思い出を持ってるから笑顔で帰らなきゃね。 無事に帰らなきゃね。 本当にお世話になりました。 (ビール10杯ぐらい飲んじゃったね)

 23時20分 乗船開始。 ドキドキしちゃったね〜! 鉄板が浮いてて、いきなり『ガツン!』と音と振動が伝わった時はオイルフィルターが折れたと思ったもん。 とりあえずはスムースインだったけど、地雷がたくさん埋まっていて606号は通過不能。 なんの為にあるのか分からない大きな突起物があったので他の車とは違うレーンに駐車する事になりました。
 時間帯もあるけど… 全部で15台くらい(1/3程度)積んだだけでした。 その様子は空母に積まれた戦闘機みたいでカッコ良かったです。 輪留めまでされちゃってね! とりあえず貴重品(606にとっては画鋲でさえ貴重品)だけ持って客室に上がりました。 車置き場は直ぐに立ち入り禁止で入れなくなる仕組みです。 A型の悲しい定め…ギヤを入れたか気になって仕方なかった。 

 客室は区切られたフロアーにカーペットが敷かれてて雑魚寝できるようになってます。 とりあえず1分でも多く寝たかったのでコーナーのベストポジションをキープして、自販機コーナーの端っこにあったマッサージチェアーで全身マッサージを楽しみました。 1回100円で相当長い事楽しめましたよ。 1g148円よりお買い得〜♪ マッサージの前戯が終わり、本番に入ってきた23時55分に船は愛媛県の八幡浜港に向けて出航しました。 そのころ佐さんは別府港に来てたんですね(^0^) ちなみに別府港から八幡浜港までは2時間30分。 8580円です。   さようなら別府。 さようなら大分! 皆には「またねっ!」★

 時間も0時を過ぎて日付も9月4日にかわりました。 
 次回は怒涛のフィナーレ! 世にも恐ろしい事が606と606号に襲いかかる! 絶体絶命の松山道。哀と感動の最終回、次回期待! つづく・・・

by606
 
おら別府さ行くだ(九州炸裂編)