153 退職準備

 自衛隊退職まで1ヶ月を残すところとなった。  そうなると此処の生活にも未練が現れるから不思議。  あれほど家の仕事をやりたいと強く思っていたのに、慣れ親しんだ此処での生活が良く思えてくる。


 でももう決めた事!  辞めちゃるんだっ!!


 自衛隊最後の演習も済んで間もなく…  補給班から装備品一式の返納を求められました。  入隊した時に豊川駐屯地で配られた個人装備品。  匍匐前進・突撃訓練の時から先日の演習まで愛用していた鉄パチやプラスチック製ヘルメットや弾納・迷彩服・そして半長靴。  細かい装備品には失くしてしまったモノもあった。  そういうモノはPXで新品を購入して返納しなければならない。


 中隊名と名字が刻印された名札は、思い出に持って帰りたかったけど、名札を利用して駐屯地に侵入されても困るみたいで、返却を命じられました。  戦闘服の名札や階級章などは不用なのになぁ。  


 64式自動小銃と銃剣も僕の名札は外された。  もう1回撃ってみたいなぁ〜  ってなんとなく心残りがあったけど…  これが後日撃てちゃったから面白い。


 いろんなモノを国に返納したら、スッゲーさっぱりした!  個人用携帯ショベルを返納した時なんて「嗚呼、これでもう一晩中穴を掘らなくて済む!」とか…  個人用偽装網を返納した時は、「嗚呼、もう毛虫に刺されなくて済む!」などなど嫌な思い出や苦しい思い出がスッゲー速さで再生されたよ。


 ロッカーの中は退職当日に着る制服と制帽と革靴だけになり、私物も少しずつダンボールに詰めて家に送った。
 元々片付ける事が苦手だった僕なので、ロッカーや貴重品入れには私物があまり無かったので、片付けは楽でした。


 個人装備品や私物を片付けるだけでなく、溜まった代休を片付け(消費し)なければなりません。  おかげで一週間以上の休暇をとる事ができたので、家に帰って新しく始まる人生の準備もできた次第です。  それと同時にいつか見た夢である『退職の日は真っ赤なスポーツカーで!』を実現させる段取りには力を惜しみませんでした。
 まだ発売されたばかりの新型MR-2の赤を、退職日の3月25日までに間に合うように注文。  なんとかギリギリで間に合うとの事。  こうなると早くMR-2を手に入れたいばかり♪  退職したいばかりになる自分勝手な奴です。
by606